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三島由紀夫を【観る】 『からっ風野朗』、『黒蜥蜴』('68)
三島由紀夫を【観る】

有楽町の改札を出てすぐにあるビックカメラ最上階の角川シネマ有楽町で開催されている「三島由紀夫を【観る】」に行ってきました。
この「三島由紀夫を【観る】」という映画祭は、三島由紀夫さんの原作映画と自らが出演した作品の中で上映可能な23作品を一挙に上映する催しです。23作品の中で先週はご自身が主演をした『からっ風野朗』、そして今週は人形役で特別出演をした『黒蜥蜴』('68)を観ました。

からっ風野朗

まずは『からっ風野朗』から。
作家の三島さんが俳優を務めた貴重な作品です。作品の監督からの演出は厳しかったものの、俳優に徹し監督の命令に従い完成した作品で、終盤の撮影では切り傷を負ってしまい入院するという事態もあったそうです。


映画序盤のクレジットタイトルでは、正直、三島さん以外は知らない方ばかり・・・。そんな中で発見したのが2時間ドラマの帝王・船越英一郎さんのお父様・船越英二さんのお名前。英二さんの演技は、テレビや映画などであまり観た記憶がないのですが、白髪で優しいお顔立ちは何となくイメージできていました。
三島さんが演じるヤクザの兄弟分役で出演していた英二さん、スラっとした身長で笑顔の優しいイケメンでした(当時37歳!?)。スクリーンの英二さんを観ている内にアルピニストの野口さんとお顔立ちが若干かぶってしまったのは私だけでしょうか?笑顔の雰囲気が似ているんです。

それ以外に気になった俳優さんは、この作品のキーパーソンとなるゼンソクの政を演じた俳優さんです。喘息を患っているので目の下にクマのメイクを施した不健康そうなお顔の俳優さん。
うーん・・・この人、どっかで見たことあるかも・・・そんな予感を持ちつつも、上映中は思い出せませんでした。
早速、帰宅後にネットで調べてみると『女王蜂』、『天河伝説殺人事件』や『八つ墓村』の市川崑監督作品に出演している神山繁さんだったんです。
この映画では髪も七三分けで、シュっと締まったアゴのラインのクールな殺し屋役なのですが、やはり面影はありますね。

今回の作品、三島さんの貴重な演技も印象的で良かったですし、今現在シニア世代の俳優さんの若かりし頃の風貌を楽しめるのもいいですね。

黒蜥蜴('68)

そして今週は『黒蜥蜴』('68)を観ました。
この作品は今でもDVD化されず、このような機会がないと観ることができない作品なんです。ですから場内も前回観た『からっ風野朗』よりもお客さんで込み合っていました。

なんと言ってもこの68年の黒蜥蜴には改名する前の美輪明宏さんが丸山明宏の名前で主演しています。女盗賊の黒蜥蜴こと緑川夫人を演じているのですが、美輪さんの妖艶な姿と演技が緑川夫人にぴったりでした。

そしてこの作品のもう一つのお楽しみは特別出演している三島さんと美輪さんのキスシーンです。
ブルース・リーのような締まった体の三島さんは、夫人により人形にされてしまうのです。そんな人形の三島さんに美輪さんがそっとキスをするんです。
この演技、wikiによると、三島さんが演技本番の後に「何故もっと長くしてくれないの?」と不満を漏らしたそうです。このキスシーンは三島さんが美輪さんとキスするためにわざわざ仕込んだシーンだったとか。

ピカチュウが前世の美輪さん=金髪というイメージが強いのですが、黒髪で怪しい微笑を浮かべる緑川夫人役の美輪さんも素敵でした。

この三島由紀夫を【観る】の映画祭、上映期間は6/3(金)までの限定です。ご興味のある方はお早めにどうぞ。

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